Nature ハイライト

光物理学:高速通信のためのエンタングルしたキューディット

Nature 546, 7660

キュービットは、ビットの量子版であり、2レベル量子系で構成されるが、量子情報プロセッサーは、原理的にはより高次の量子系を演算に利用できる可能性がある。こうした任意の数のレベルを有する量子系はキューディットと呼ばれることが多く、例えば光子から生成できる。キュービットの代わりにキューディットを用いることで、量子画像化の感度の向上や、量子通信方式の強化が可能になる。今回M Kuesたちは、四波混合過程を用いて、集積フォトニックチップ上で2つのエンタングルしたキューディットを生成している。各キューディットが10次元状態をエンコードしているため、100次元の量子系を実現できる。この手法は、光ファイバー量子通信に応用できる可能性がある。

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