Nature ハイライト
気候科学:氷の消失が生物多様性のホットスポットを脅かす
Nature 547, 7661
南極では、恒久的に雪や氷のない露岩地域が、生物多様性のほぼ全てを担っている。今回J Leeたちは、今世紀中に気候変動が南極の露岩地域の広がりに及ぼし得る影響について、強制力が中程度および最大の2つの気候シナリオの下でモデリングを行った。その結果、強制力が最大のシナリオでは、露岩地域は1万7000 km2以上拡大すると予測された。最大の変化が予想されるのは南極半島で、拡大後の露岩地域の面積は現在の3倍に上る。著者たちは、露岩地域が拡大し、隔離されていた個々の露岩地域が最終的に融合することで、生物多様性の均質化が促進され、南極大陸における生物多様性に有害な結果をもたらす可能性があると示唆している。
2017年7月6日号の Nature ハイライト
古気候学:暖水の上昇によって生じる氷床の後退
気候科学:氷の消失が生物多様性のホットスポットを脅かす
がんゲノミクス:非コード領域の乳がんドライバー変異
細胞周期:染色体構造の動的変化
生物物理学:GPCRによるGタンパク質活性化を追う
エレクトロニクス:ナノテクノロジーを使用するデータ記憶への理にかなった一歩
免疫学:T細胞受容体レパートリーの決定
免疫学:抗原特異性の予測
細胞死:化学療法が誘導する細胞死