Nature ハイライト
進化学:6万世代にわたる細菌の進化
Nature 551, 7678
最も長く続けられている細菌の進化実験である、「大腸菌(Escherichia coli)の長期進化実験(LTEE)」では、大腸菌の12の複製集団が6万世代以上にわたり継続的に培養されている。M DesaiとR Lenskiたちは今回、LTEEの6万世代全体にわたり、500世代間隔で全ゲノム塩基配列解読を行った結果を示している。解析からは、この制御された環境における細菌の長期的な適応の、複雑で動的な進化過程が明らかになり、また、クローン干渉、遺伝子のヒッチハイク効果、および選択の標的変化に関する知見も得られた。
2017年11月2日号の Nature ハイライト
進化学:6万世代にわたる細菌の進化
分子生物学:染色体構造におけるコヒーシンの役割
構造生物学:フィコビリソームに光を当てる
天文学:中性子星の衝突から得られたハッブル定数
素粒子物理学:チャームクォークはエネルギッシュに入れ替わる
寄生虫学:寄生性マラリア原虫における有性生殖への拘束
幹細胞:繊維芽細胞のスプライシング因子
代謝:乳酸はクエン酸回路の燃料となる
システム生物学:増殖中の微生物をモデル化する
エピジェネティクス:春に向けた種子のリセット