Nature ハイライト
天文学:中性子星の衝突から得られたハッブル定数
Nature 551, 7678
ブラックホールの合体や中性子星の合体による重力波の特徴から、合体イベントまでの距離が求められる。対応天体が観測され、ハッブルフローに起因する後退速度が分かれば、従来の「距離はしご」に全く頼らずにハッブル定数の測定が可能になる。2017年8月17日の重力波イベント(GW170817)は、2つの中性子星の合体によるものであり、付随した「キロノバ」が観測された。D HolzとLIGO–Virgoコラボレーションは今回、対応天体の探索に関わる天文学者グループとともに、前述の方法で計算されるハッブル定数を約70 km s−1 Mpc−1と決定した。この値は、他の測定結果と一致しているが、それらとは独立に得られたものである。
2017年11月2日号の Nature ハイライト
進化学:6万世代にわたる細菌の進化
分子生物学:染色体構造におけるコヒーシンの役割
構造生物学:フィコビリソームに光を当てる
天文学:中性子星の衝突から得られたハッブル定数
素粒子物理学:チャームクォークはエネルギッシュに入れ替わる
寄生虫学:寄生性マラリア原虫における有性生殖への拘束
幹細胞:繊維芽細胞のスプライシング因子
代謝:乳酸はクエン酸回路の燃料となる
システム生物学:増殖中の微生物をモデル化する
エピジェネティクス:春に向けた種子のリセット