Nature ハイライト
構造生物学:フィコビリソームに光を当てる
Nature 551, 7678
集光性複合体の中で最大のものは、フィコビリソームと呼ばれる16.8メガダルトンの超複合体である。S Suiたちは今回、紅藻の一種Griffithsia pacificaから得られたこの半球形の複合体の構造を単粒子クライオ(極低温)電子顕微鏡法を用いて解き、タンパク質成分860個と、分子を発色させる構造単位である発色団2048個を可視化した。この構造学的成果によって、変化する光条件にこの複合体が適応する仕組みや、エネルギー移動が起こる仕組みが解明された。
2017年11月2日号の Nature ハイライト
進化学:6万世代にわたる細菌の進化
分子生物学:染色体構造におけるコヒーシンの役割
構造生物学:フィコビリソームに光を当てる
天文学:中性子星の衝突から得られたハッブル定数
素粒子物理学:チャームクォークはエネルギッシュに入れ替わる
寄生虫学:寄生性マラリア原虫における有性生殖への拘束
幹細胞:繊維芽細胞のスプライシング因子
代謝:乳酸はクエン酸回路の燃料となる
システム生物学:増殖中の微生物をモデル化する
エピジェネティクス:春に向けた種子のリセット