Nature ハイライト

量子物理学:第四の次元に拡張される量子ホール

Nature 553, 7686

1980年代に発見された量子ホール効果は、物性物理学における重要な基本的効果であり、トポロジカル状態と二次元系の電子物性を結び付けている。量子化コンダクタンスは、大域的な整数トポロジカル不変量によって規定されるため、摂動から保護される。そうした不変量は、いわゆるチャーン数によって特徴付けられる。今週号の2報の論文では、量子ホール効果が四次元(4D)系に一般化され得るという予測が実験的に裏付けられている。I Blochたちは極低温ボース原子の超格子において、M Rechtsmanたちはフォトニック導波路アレイにおいて、4D量子ホール系を実現した。両グループ共、系が予想通りに第二チャーン数を持つことを見いだしている。これらの研究は、より高次元のトポロジカル保護によって得られる新しい物理学への興味深い進展を示している。

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