Nature ハイライト
天文学:初期宇宙の大質量銀河
Nature 553, 7686
初期宇宙の最も質量の大きな銀河は、非常にまれな天体であったので、成長段階にあるものを観測するのは困難である。今回D Marroneたちは、宇宙誕生後8億年も経ていないこうした天体の1つを観測し、高分解能撮像によって、実際に一対の銀河が緊密に相互作用しているのが明らかになったことを報告している。大きい方の銀河は、星形成率が1年当たり太陽質量の2900倍で、太陽質量の2700億倍のガスを含んでいる。この急速な星形成は、近接した伴銀河との相互作用がきっかけになったと思われ、この伴銀河の性質は、近傍宇宙に観測される銀河の性質により近い。
2018年1月4日号の Nature ハイライト
気候科学:過去の海水温を再構築する
進化発生生物学:神経系の収斂進化
天文学:初期宇宙の大質量銀河
量子物理学:第四の次元に拡張される量子ホール
材料科学:2D多接合ヘテロ構造体のワンポット合成
ウイルス学:SIVの霊長類モデルのゲノム
植物科学:寄生植物におけるmiRNAの働き
がん:がん細胞は老化を回避する
構造生物学:グルカゴン受容体が作る複合体の構造
構造生物学:補体受容体の構造