Nature ハイライト
ナノスケール材料:多種類の二次元金属カルコゲニドを作る
Nature 556, 7701
原子層遷移金属カルコゲニド(TMC)は、電子デバイスから触媒まで、さまざまな応用分野で関心を集めている半導体材料である。しかし、二次元TMCの多くは、合成に関与する金属前駆体の融点が高いため、合成が難しい。今回、二セレン化タングステンと二硫化タングステンの合成にすでに用いられている手法である溶融塩支援化学気相成長法を用いて、47種類の二次元TMCが作製された。その多くは、これまで作製されたことがなかった。著者たちは、こうした多様なTMCを作製できたのは、塩によって反応物の融点が下がって質量フラックスが増大するとともに、反応速度を速める活性の高い中間生成物が生成されるためであると示唆している。
2018年4月19日号の Nature ハイライト
核物理学:原子核時計の中の歯車
神経科学:免疫記憶が脳疾患を変化させる
ゲノミクス:パン酵母のゲノム進化
工学:論理デバイスとメモリーデバイスをつなぐ光
ナノスケール材料:多種類の二次元金属カルコゲニドを作る
進化学:大きくなり過ぎた生殖器で危機に瀕した貝形虫類
神経科学:フェレットでより良い脳発生モデルを作る
細胞生物学:Pelotaタンパク質がリボソームを救済する
構造生物学:INO80によるクロマチンリモデリングを見る