Nature ハイライト
神経科学:線虫におけるDEETの作用機構
Nature 562, 7725
DEETは、兵士を蚊媒介疾患であるマラリアや黄熱による脅威から守るために第二次世界大戦中に開発された化合物で、70年にわたって一般の人にも使用されてきたが、その作用機構についてはまだ結論が出ていない。DEETは実際にさまざまな無脊椎動物を抑止することから、L Vosshallたちは今回、遺伝学的に扱いやすい線虫の一種Caenorhabditis elegansを用いて、DEETの活性を説明する、1つの遺伝子、2つのニューロン、1つの回路機構を突き止めた。この研究は、DEETにより動物の他の化合物に対する応答が破壊されると考える「かく乱物質(confusant)」仮説を裏付けており、また、病害虫防除のための新しい分子標的や細胞標的を示している。
2018年10月4日号の Nature ハイライト
気候変動生態学:温暖化した世界のツンドラでは植物の高さが増加する
神経免疫学:ナルコレプシーの病因におけるヒポクレチン特異的なCD4およびCD8細胞
医学研究:原発性肝臓がんの発生
生化学:転写因子とヌクレオソームとの多様な相互作用
フォトニクスデバイス:通信帯域において例外点周りを回る
応用光学:ニオブ酸リチウム電気光学変調器を進歩させる
生態学:暖かい春の影響
神経科学:線虫におけるDEETの作用機構
神経科学:ここはどこ?
メカノバイオロジー:灌流と機械的刺激が肝臓でのアンジオクラインシグナル伝達の引き金を引く
微生物学:グラム陽性細菌に見られる独特な細胞外電子伝達