Nature ハイライト
遺伝学:まれな神経発達障害のリスクはありふれた遺伝的変動の影響を受ける
Nature 562, 7726
J BarrettとM Hurlesたちは今回、DDD(Deciphering Developmental Disorders)研究の重度神経発達障害の患者6987人についてゲノム規模関連解析を行い、一般的には主に単一遺伝子性疾患であると推定されている、これらのまれな疾患のゲノム構造を示している。これらの疾患と単一バリアントとの有意な関連は見つからなかったが(これは臨床表現型の不均一性と標本サイズに関係している可能性がある)、多遺伝子性リスクスコアと伝達不平衡試験を用いることで、リスクの分散の約7.7%が遺伝性のありふれた遺伝的変動に起因すると推定された。また、この多遺伝子性リスクスコアと、より低い学歴、低下した知能、統合失調症リスクに相関があることも示された。これらの解析から、まれな遺伝的変動とありふれた遺伝的変動の両方が、まれな重度神経発達障害の疾患リスクと臨床症状に寄与することが実証された。
2018年10月11日号の Nature ハイライト
がん:BRCA1バリアントを分類する
発生生物学:内皮細胞の補完的な供給源
天文学:ここにもあそこにも、至る所にあるライマンα放射
計算機科学:滑空を学習する
量子物理学:もう1つの種類の電子雑音
オプトエレクトロニクス:ペロブスカイトLEDをディスプレイや照明に
遺伝学:まれな神経発達障害のリスクはありふれた遺伝的変動の影響を受ける
発生生物学:in vitroでのHoxの共線性
生化学:リングヌクレアーゼはIII型CRISPRエフェクターを抑制する
分子生物学:scMNase-seq法を使って明らかになったヌクレオソームポジショニングの状況とクロマチンへの到達性
構造生物学:MBOATの1つの構造