Nature ハイライト
神経科学:師匠に学ぶ
Nature 563, 7729
キンカチョウの雄の幼鳥は手本となる成鳥のチューターからさえずりを学ぶ。これは、行動の文化伝達の十分に確立された例だが、幼鳥がどのようにして適切なチューターを見つけ、そのさえずりをまねるのかは分かっていない。今回R Mooneyたちは、幼鳥の中脳水道周囲灰白質のニューロンはチューターのさえずりによって興奮するが、スピーカー越しに聞かされたさえずりには反応しないことを明らかにしている。これらのニューロンは感覚運動皮質内でドーパミンを放出することで、適切なチューターが存在するときにだけさえずりを正しく符号化し、そのさえずり表現を模倣するのを可能にしている。
2018年11月1日号の Nature ハイライト
量子物理学:運動を測定し制御する
人間行動学:AIが抱える道徳的ジレンマ
神経科学:脊髄損傷後の歩行の回復
電子工学:思ったより簡単な高周波数データリンク上での盗聴
化学:塩基を用いない鈴木–宮浦カップリング
神経科学:運動を計画中の脳
神経科学:師匠に学ぶ
微生物学:ブルース・トリパノソーマの抗原変異の制御
生物学的手法:神経系統に関わる胚盤胞補完法は前脳器官形成研究を可能にする
構造生物学:エボラウイルス核タンパク質–RNA複合体のクライオ電子顕微鏡構造