Nature ハイライト
Cover Story:特集:ヨーロッパの科学:分裂した大陸における研究の将来
Nature 569, 7757
欧州連合(EU)は、重要な政治的な節目に直面している。人民主義的な反EU感情がいくつかの国で台頭しており、EUは最も強力な加盟国の1つである英国の離脱に備えている。経済予測はおおむね前向きで、ヨーロッパ全体としては景気が上昇傾向にあると示唆されているが、世界的な財政危機以後、いくつかの国の研究費は回復していない。しかし研究者たちは、これらの緊張によって、オープンで協力的な国際レベルの科学に関するヨーロッパの評判が落ちないことを望んでおり、今後の10年を予測して計画を立てている。今週号の特集では、次期の研究資金助成プログラムである「ホライズン・ヨーロッパ」から、EUが世界の舞台で今の地位を維持するつもりなら優先をしなければならない問題まで、ヨーロッパの科学研究の未来がどうなるかを検討している。表紙は、学術文献に関するDimensionsデータベースに基づいて2018年の論文発表をマッピングしたヨーロッパの各都市の地図である。(Introduction)
2019年5月23日号の Nature ハイライト
発生生物学:細胞競合が皮膚形成を可能にする
がんゲノミクス:次世代CCLEデータベース
化学生物学:光でタンパク質を制御する
合成生物学:コドンを3つ減らして61通りに
物性物理学:室温超伝導へ向けて
量子物理学:シリコンキュービットによる論理演算のベンチマーキング
物理化学:氷をゆっくり圧縮する
大気科学:中国東部からのCFC-11排出量の増大
細胞生物学:血管内皮を通り抜ける低密度リポタンパク質の輸送
がんの代謝:がんで見られるNAD代謝の2つの様式