Nature ハイライト

合成生物学:コドンを3つ減らして61通りに

Nature 569, 7757

タンパク質をコードするゲノム領域は、その塩基配列がRNAポリメラーゼによってメッセンジャーRNAに転写され、次にタンパク質に翻訳される。このようなリーディングフレームは開始コドンの位置で規定される。しかし、各アミノ酸に対応するコドン(3塩基暗号)は複数あり、また翻訳を終結させる終止コドンも3通りある。この冗長性は生物の翻訳に広く見られる固有の性質である。J Chinたちは今回、大腸菌(Escherichia coli)の全ゲノムを再コード化して、2通りのセンスコドンと1通りの終止コドンを除去した。この研究は、技術的には、これまでの再コード化の試みを超えるもので、実質的には、同義コドンの完全な圧縮が可能であることを立証している。将来的には、このような置換されたコドンを用いて非天然型アミノ酸をコードできるようになるかもしれない。

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