Nature ハイライト
化学生物学:光でタンパク質を制御する
Nature 569, 7757
光を使ってタンパク質を活性化するCAGE-Proxという手法を、P Chenたちが開発した。今回の報告では、ケージに閉じ込めたチロシン残基であるONBYが使われていて、このケージは光によって外すことができる。著者たちはコンピューター支援設計によってONBYが取り込まれる部位を最適化し、タンパク質の機能に与える影響を最小に抑えている。この方法はさまざまなタンパク質ファミリーに広く応用可能で、細胞のシグナル伝達や免疫応答を微調整できる。光を治療に直接的に使うにはそれなりの制約があるが、CAGE-Prox法には、タンパク質を、光で活性化されるプロドラッグとして使える可能性もある。
2019年5月23日号の Nature ハイライト
発生生物学:細胞競合が皮膚形成を可能にする
がんゲノミクス:次世代CCLEデータベース
化学生物学:光でタンパク質を制御する
合成生物学:コドンを3つ減らして61通りに
物性物理学:室温超伝導へ向けて
量子物理学:シリコンキュービットによる論理演算のベンチマーキング
物理化学:氷をゆっくり圧縮する
大気科学:中国東部からのCFC-11排出量の増大
細胞生物学:血管内皮を通り抜ける低密度リポタンパク質の輸送
がんの代謝:がんで見られるNAD代謝の2つの様式