Nature ハイライト

免疫学:周期的圧力のPIEZO1によるメカノセンシングは免疫を活性化する

Nature 573, 7772

メカノセンシングは自然免疫応答の調節に関与していて、例えば好中球や単球の血管外遊走は剪断応力による調節を受けている。今回R Flavellたちは、肺で細胞が経験するのと同じような周期的に加わる静水圧が骨髄系細胞の活性化に及ぼす影響を調べた。その結果、剪断応力や周期的に加わる静水圧が、多様なシグナルを生じさせることが分かり、周期的な圧力を受けた際のマクロファージの活性化に、メカノセンサーであるPIEZO1が重要な役割を担うことの証拠が得られた。PIEZO1に依存する下流のシグナル伝達によって、マウス肺では細菌感染の効率の良い排除に欠かせない炎症性応答が活性化される。この研究は、細胞内シグナル伝達における機械力の役割とその自然免疫系活性化の分子機構についての手掛かりをもたらすものだ。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度