Nature ハイライト
古生物学:太古の眼から得られた新たな視点
Nature 573, 7772
今回J Lindgrenたちは、5400万年前のガガンボの眼の化石によって、節足動物のメラニン遮蔽色素に関する最初の記録が得られるとともに、また別の節足動物である三葉虫の良好に保存された眼の構造についてのこれまでの解釈に疑問が呈されると報告している。化石化したガガンボの眼には構造の二次的石灰化の証拠が見られ、これらの構造は生存中はキチン質であったと考えられる。三葉虫の眼は方解石に富んでいたというのが通説であるが、今回の研究は、生存中の三葉虫の眼に含まれる方解石がはるかに少なかったことを示唆している。
2019年9月5日号の Nature ハイライト
神経科学:ヒト大脳皮質細胞タイプの高分解能アトラス
免疫学:周期的圧力のPIEZO1によるメカノセンシングは免疫を活性化する
神経科学:進行性多発性硬化症における細胞タイプおよび進行段階に特異的な変化
天文学:クエーサーにエネルギーを供給する高速のインフロー
ナノ科学:魔法角ねじれ2層グラフェンにおける分光観測
有機化学:含フッ素アミド構成要素の直接的合成
地球科学:小地震も大地震も同じように始まる
古生物学:太古の眼から得られた新たな視点
生態遺伝学:異なる気候でシロイヌナズナのゲノムが受ける選択
神経生理学:ストレスの管理
分子生物学:相分離の調節