Nature ハイライト

有機化学:含フッ素アミド構成要素の直接的合成

Nature 573, 7772

小分子やタンパク質へのフッ素の組み込みは、プローブとして、また、安定性、コンホメーション、生物活性、代謝などの特性の調節に、広く用いられてきた。今回F Schoenebeckたちは、フッ素化化合物のN-トリフルオロメチルアミドを合成する方法を報告している。この方法は、N-トリフルオロメチルカルバメートやN-トリフルオロメチル尿素などの関連化合物の合成にも利用できる。今回の手法で得られる化合物をペプチドやタンパク質などの構成要素として用いることで、新しい特性を持つ薬剤や化学プローブを合成する可能性が開かれる。フッ素とアミドを併せ持つ化合物は、さまざまな分野において興味深い応用が確実に見つかると思われる。

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