Nature ハイライト
物性物理学:銅酸化物超伝導体を二次元にする
Nature 575, 7781
非従来型超伝導体である銅酸化物は層状物質であり、こうした銅酸化物群においては超伝導の準二次元性が十分実証されている。しかし、極めて薄い膜であっても銅酸化物の超伝導特性が影響を受けないことを示す明確な証拠はない。今回Y Zhangたちは、銅酸化物の単層を剥離し、試料の劣化を最小限にすることで、銅酸化物の電子特性は二次元になっても変化しないことを実証している。剥離された単層を用いれば、(化学ドーピングを用いる代わりに)ゲートによって制御される電荷キャリア密度の関数として銅酸化物の物理を調べることができる可能性がある。
2019年11月7日号の Nature ハイライト
実験物理学:陽子半径の見直し
物性物理学:銅酸化物超伝導体を二次元にする
工学:羽ばたく鳥型ロボット
進化学:そこは「エデンの園」だったのか
社会科学:成功と失敗を予測する
神経変性:厄介ものを取り除く
がん遺伝学:転移性腫瘍の全がん全ゲノム解析
がん:変異型KRAS阻害剤の最初の臨床活性
微生物学:腸内微生物群を免疫で武装
分子生物学:2つの顔を持つ巨大複合体