Nature ハイライト
がん:変異型KRAS阻害剤の最初の臨床活性
Nature 575, 7781
今回、発がん性のKRASを標的とする新しい変異型特異的阻害剤AMG 510の開発が報告されている。KRAS変異は肺、大腸、膵臓の腫瘍の重要なドライバーである。AMG 510はKRASG12Cマウスモデルで前臨床活性を示し、化学療法や分子標的薬との相乗効果が見られた。用量漸増試験でこの阻害剤の投与を受けた2人の肺がん患者でも、奏功を伴う臨床活性が認められた。さらに、この阻害剤は大腸がんのマウスモデルで炎症性環境を誘導し、免疫チェックポイント阻害の効果を増強した。
2019年11月7日号の Nature ハイライト
実験物理学:陽子半径の見直し
物性物理学:銅酸化物超伝導体を二次元にする
工学:羽ばたく鳥型ロボット
進化学:そこは「エデンの園」だったのか
社会科学:成功と失敗を予測する
神経変性:厄介ものを取り除く
がん遺伝学:転移性腫瘍の全がん全ゲノム解析
がん:変異型KRAS阻害剤の最初の臨床活性
微生物学:腸内微生物群を免疫で武装
分子生物学:2つの顔を持つ巨大複合体