Nature ハイライト
分子生物学:2つの顔を持つ巨大複合体
Nature 575, 7781
DNA鎖間の架橋を修復する際の重要な段階の1つが、ファンコニ貧血(FA)コア複合体によるFANCD2–FANCI複合体のモノユビキチン化である。今回L Passmoreたちは、メガダルトン級のこのFAコア複合体の構造を明らかにしている。この複合体は中核にヘテロ三量体が作る二量体があり、そこにさらに5つのサブユニットが集合している。珍しいことに、2個のFANCLサブユニットは異なったコンホメーションをとっている。複合体のこの全体としての非対称性が機能的にどのような意味を持つのかを解明するには、さらに研究が必要だろう。
2019年11月7日号の Nature ハイライト
実験物理学:陽子半径の見直し
物性物理学:銅酸化物超伝導体を二次元にする
工学:羽ばたく鳥型ロボット
進化学:そこは「エデンの園」だったのか
社会科学:成功と失敗を予測する
神経変性:厄介ものを取り除く
がん遺伝学:転移性腫瘍の全がん全ゲノム解析
がん:変異型KRAS阻害剤の最初の臨床活性
微生物学:腸内微生物群を免疫で武装
分子生物学:2つの顔を持つ巨大複合体