Nature ハイライト
がん遺伝学:転移性腫瘍の全がん全ゲノム解析
Nature 575, 7781
E Cuppenたちは今回、転移性固形腫瘍の大規模な全がん全ゲノム研究について報告している。これらのゲノムデータには、正常組織試料と腫瘍組織試料の対2520組についての全ゲノム塩基配列解読データが含まれる。転移性がんゲノムの変異全体像を調べたところ、原発腫瘍と類似した変異全体像とドライバー遺伝子が見られることが明らかになった。著者たちはまた、今回のコホートで、全試料横断的に個々の患者レベルのドライバー変異候補カタログを作製し、臨床的に重要な関連性を評価するための手法も実行している。今回の研究で得られた情報資源は、原発腫瘍の全ゲノム塩基配列の情報資源を補完するものである。
2019年11月7日号の Nature ハイライト
実験物理学:陽子半径の見直し
物性物理学:銅酸化物超伝導体を二次元にする
工学:羽ばたく鳥型ロボット
進化学:そこは「エデンの園」だったのか
社会科学:成功と失敗を予測する
神経変性:厄介ものを取り除く
がん遺伝学:転移性腫瘍の全がん全ゲノム解析
がん:変異型KRAS阻害剤の最初の臨床活性
微生物学:腸内微生物群を免疫で武装
分子生物学:2つの顔を持つ巨大複合体