Nature ハイライト

医学研究:サルモデルで結核感染を予防するワクチン戦略

Nature 577, 7788

結核は、世界における感染症による死亡の主な原因である。利用可能な唯一のワクチンであるBCGは、皮内投与され、予防効果は限られている。R Sederたちは今回、送達経路や投与量を変更することにより、この予防効果の乏しいワクチンの効果を高めることに成功し、非ヒト霊長類のアカゲザル(Macaca mulatta)10頭のうち6頭に殺菌免疫を付与し、10頭中の9頭に顕著な予防効果をもたらした。これは、BCGによる殺菌免疫が動物モデルで誘導できることを実証した初めての例である。この結果は、疾患との相関要素ではなく、予防との真の相関要素を特定するための研究を加速させると思われ、臨床試験の基盤となる可能性がある。

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