Nature ハイライト

分子生物学:αシヌクレインの凝集に関わる6種類のシャペロン

Nature 577, 7788

パーキンソン病には、本来的に無秩序な構造のタンパク質であるαシヌクレインの凝集が関連している。この凝集を調節している要因は、酸化ストレス、翻訳後修飾、分子シャペロンとの相互作用などだが、この調節の基盤となる機構はまだ解明されていない。今回S Hillerたちは核磁気共鳴法をin vitroと細胞内で用いて、in vivoでαシヌクレインに結合して凝集を阻害する6種類のシャペロンを明らかにしている。この結合と阻害は翻訳後修飾に依存して行われる。これらの知見によって分子シャペロンの果たす機能のレパートリーが広がり、神経変性疾患の既知のリスク因子の作用機序について、新たな手掛かりが得られた。

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