Nature ハイライト
ナノスケール材料:共有結合2D材料
Nature 581, 7807
二次元(2D)材料によって、トポロジーや多体現象の物理を探るエキサイティングなプラットフォームが得られる。これまでのところ、この分野における研究の取り組みは、2D単層や、層を物理的に積み重ねて作製したヘテロ構造に主に重点が置かれてきたが、そうした物理的積層は実験的には困難である。今回K Lohたちは、2層遷移金属ジカルコゲニドにその構成原子を自己インターカレートして共有結合化合物を形成することによって、新たな二次元材料群(「ic-2D」と命名された)を創出している。彼らは、そうした自己インターカレーション法によって、非磁性層状材料への強磁性秩序の導入が可能になり、強磁性カゴメ格子などの特異なトポロジカル相を生じさせられる可能性があることも示している。
2020年5月14日号の Nature ハイライト
天文学:たて座δ型星における脈動モードの同定
量子光学:標準量子限界を超える精度での測定
ナノスケール材料:共有結合2D材料
化学:二酸化炭素電解還元触媒を迅速に見つける
大気科学:都市大気において新たな粒子が形成される仕組み
人類学:アマゾン川流域で栽培されていた初期の作物
神経科学:光が駆動する概日回路は非光駆動性概日回路を調整できる
免疫学:ニューロンによる体液性免疫応答の調節
分子生物学:相分離の複雑性
構造生物学:SARS-CoV-2が受容体に結合する仕組み