Nature ハイライト
人類学:アマゾン川流域で栽培されていた初期の作物
Nature 581, 7807
ペルーやボリビアといったアマゾン川上流流域で景観が人間活動によって改変されてきたことは、古くから知られている。今回、高木がなく季節的に冠水するサバンナに点在する約4700の人工孤立林の一部について考古学的調査が行われ、そうした状況が印象的な形で示されている。こうした孤立林は、前期完新世には盛り土が行われ耕作が行われた森林中の開拓地であった。U Lombardoたちは、これらの孤立林の一部について炭素年代測定を行い、植物化石(植物の存在を示す丈夫なケイ酸体;プラント・オパール)を探した。その結果、ボリビアのモホス平原では、較正年代で約1万250年前にカボチャ類が、同約1万350年前にキャッサバ類が、同約6850年前にトウモロコシが栽培されていたことが明らかになった。
2020年5月14日号の Nature ハイライト
天文学:たて座δ型星における脈動モードの同定
量子光学:標準量子限界を超える精度での測定
ナノスケール材料:共有結合2D材料
化学:二酸化炭素電解還元触媒を迅速に見つける
大気科学:都市大気において新たな粒子が形成される仕組み
人類学:アマゾン川流域で栽培されていた初期の作物
神経科学:光が駆動する概日回路は非光駆動性概日回路を調整できる
免疫学:ニューロンによる体液性免疫応答の調節
分子生物学:相分離の複雑性
構造生物学:SARS-CoV-2が受容体に結合する仕組み