Nature ハイライト
神経科学:光が駆動する概日回路は非光駆動性概日回路を調整できる
Nature 581, 7807
光刺激が概日ペースメーカーの回転を駆動し、概日系全体を同調させていることはよく知られているが、概日時計に影響を及ぼす非光手掛かりも存在する。今回S Hattarたちは、光手掛かりに応答する特定の網膜ニューロン集団の神経活動が、時間制限摂餌を制御する非光概日回路を調整・成形することを見いだしている。マウスで、出生後早期にこの網膜回路を破壊すると時間制限摂餌に同調できなくなった。しかし、成体マウスでこれらの網膜回路を破壊した場合には、非光情報も正しく統合されたことから、光情報は正しい回路の形成にのみ必要で、作動中の回路の維持には必要でないことが示唆された。
2020年5月14日号の Nature ハイライト
天文学:たて座δ型星における脈動モードの同定
量子光学:標準量子限界を超える精度での測定
ナノスケール材料:共有結合2D材料
化学:二酸化炭素電解還元触媒を迅速に見つける
大気科学:都市大気において新たな粒子が形成される仕組み
人類学:アマゾン川流域で栽培されていた初期の作物
神経科学:光が駆動する概日回路は非光駆動性概日回路を調整できる
免疫学:ニューロンによる体液性免疫応答の調節
分子生物学:相分離の複雑性
構造生物学:SARS-CoV-2が受容体に結合する仕組み