Nature ハイライト
化学:二酸化炭素電解還元触媒を迅速に見つける
Nature 581, 7807
エネルギー需要が高まるとともに二酸化炭素排出量が増加していることから、断続的な再生可能電力を用いる、二酸化炭素の有用化学物質や燃料への変換に大きな関心が集まっている。有用生成物の生産を目的とする場合、銅が最適な電極触媒だが、銅では、コスト競争力のある生産に必要なエネルギー効率と生産性が得られない。今回E Sargentたちは、計算、機械学習、システム最適化によって特定・最適化されたCu-Al電極触媒について報告している。この触媒は、かつてない効率と生産性で二酸化炭素を有用なエチレンにまで還元する。今回の結果は、従来の単一金属電極触媒の限界を超える多金属系の探索を導くに当たって、今回の複合的手法が有用かつ強力であることを示す良い例である。
2020年5月14日号の Nature ハイライト
天文学:たて座δ型星における脈動モードの同定
量子光学:標準量子限界を超える精度での測定
ナノスケール材料:共有結合2D材料
化学:二酸化炭素電解還元触媒を迅速に見つける
大気科学:都市大気において新たな粒子が形成される仕組み
人類学:アマゾン川流域で栽培されていた初期の作物
神経科学:光が駆動する概日回路は非光駆動性概日回路を調整できる
免疫学:ニューロンによる体液性免疫応答の調節
分子生物学:相分離の複雑性
構造生物学:SARS-CoV-2が受容体に結合する仕組み