Nature ハイライト
免疫学:構造細胞は器官特異的な免疫応答を調節する
Nature 583, 7815
C Bockたちは今回、トランスクリプトーム、クロマチン接近性、エピゲノムを評価する方法を組み合わせて用いて、内皮細胞、上皮細胞、繊維芽細胞など、組織や器官の構造を形作る細胞の特徴を系統的に明らかにしている。構造細胞は、バリアや結合組織としての構造的役割を超えて、広範な免疫調節機能を実行していて、造血系の免疫細胞と相互作用およびコミュニケーションを行うための細胞タイプ特異的および器官特異的な能力を示すことが分かった。これらの組織特異的な特徴は、全身性ウイルス感染モデルに対する応答の違いに関連していた。構造細胞が持つ器官特異的な免疫機能の特性をさらに解析することによって、新しい治療薬開発への道が開かれると期待される。
2020年7月9日号の Nature ハイライト
ナノ科学:グラフェンにおける調整可能な相関
量子物理学:量子マイクロチップレット
環境科学:耕作地の風化の促進によるCO2除去の可能性とコスト
遺伝学:数万例の精子ゲノムを解読して減数分裂をより深く知る
がんの進化:発がん性物質により誘導された変異の損傷分離
ウイルス学:センザンコウは複数系統のコロナウイルスを保有している
ウイルス学:センザンコウにおけるSARS-CoV-2に近縁なウイルスの動態
コロナウイルス:SARS-CoVとSARS-CoV-2に交差反応性を示す中和抗体
免疫学:構造細胞は器官特異的な免疫応答を調節する
生化学:窮乏期のリボソーム