Nature ハイライト
ゲノミクス:象徴的な爬虫類のゲノムアセンブリ
Nature 584, 7821
ムカシトカゲ(Sphenodon punctatus)は、他の全ての爬虫類との共通祖先を約2億5000万年前に有する爬虫類系統の最後の生き残りである。今回N Gemmellたちは、ムカシトカゲ1個体のゲノムを解読・構築することで、約5 Gbpというゲノムサイズを示し、注釈付けによって遺伝子1万7448個を明らかにするとともに、ゲノム全体に多くの反復配列が見られることを報告している。また、その進化速度はかなり遅いこと、さらには、ムカシトカゲの極めて低い活動時の体温、極めて長い寿命、感染症に対する抵抗性を説明する候補遺伝子群が明らかになった。
2020年8月20日号の Nature ハイライト
エレクトロニクス:超伝導ダイオード
物性物理学:界面の圧電性と焦電性
材料科学:シリカエアロゲルの新たな方向性
気候科学:1900年以降の海水準上昇の原因の解明
生態学:ヒトが管理する生態系では人獣共通感染症の宿主がより多い
ゲノミクス:象徴的な爬虫類のゲノムアセンブリ
免疫学:細胞外タンパク質恒常性の調節因子
細胞生物学:ステロイドを介した器官間増殖制御における性的二型性
構造生物学:LPSセンサーの存在意義が明らかに