Nature ハイライト
気候科学:1900年以降の海水準上昇の原因の解明
Nature 584, 7821
1900年以降の海水準上昇速度については理解されているが、その上昇速度の変動に関与する個々の要因の解明は困難であることが分かっている。今回T Frederikseたちは、統計的枠組みと複数の証拠を用いて、1900年以降の海水準上昇のさまざまな要因を明らかにしている。氷河とグリーンランド氷床の融解は、この期間を通して重要な要因であり続けてきた。1970年代には、貯水池の建設が増えたことで海水準上昇速度が大きく低下した。20世紀前半の大半とは対照的に、1970年代はまた、海水準上昇に対する水の熱膨張の寄与が氷の質量の変化より小さかった。さらに、近年は南極大陸の寄与が高まっている。
2020年8月20日号の Nature ハイライト
エレクトロニクス:超伝導ダイオード
物性物理学:界面の圧電性と焦電性
材料科学:シリカエアロゲルの新たな方向性
気候科学:1900年以降の海水準上昇の原因の解明
生態学:ヒトが管理する生態系では人獣共通感染症の宿主がより多い
ゲノミクス:象徴的な爬虫類のゲノムアセンブリ
免疫学:細胞外タンパク質恒常性の調節因子
細胞生物学:ステロイドを介した器官間増殖制御における性的二型性
構造生物学:LPSセンサーの存在意義が明らかに