Nature ハイライト
材料科学:フレキシブルなX線撮像
Nature 590, 7846
X線撮像技術には、医療診断、手荷物検査、工業検査などの分野で非常に重要な用途がある。しかし、この技術は、ガラス基板とフラットパネル検出器の一体化に依存していることが多いため、湾曲した三次元物体や不規則な形状の三次元物体の高解像度X線画像を得ることは、通常不可能である。今回X Liuたちは、対象物体に巻き付けて簡単に使えるフレキシブルな検出器に基づいた、「X線ルミネッセンス時間延長画像化(X-ray luminescence extension imaging)」と名付けた手法を実証している。この検出器は、X線による励起後に残光を発するランタノイドをドープしたナノ材料を用いて作られており、この技術によって、ポイントオブケア撮像向けにこれまでにない空間分解能が得られ、ウエアラブルX線検出器も実現できる可能性がある。
2021年2月18日号の Nature ハイライト
材料科学:フレキシブルなX線撮像
持続可能な化学:持続可能な原料から得られるリサイクル可能なプラスチック
気候科学:CFC-11の排出量が再び減少
植物生物学:バイオ燃料生産のためのゲノム情報資源
幹細胞:骨髄における造血の視覚的地図
微生物学:アクチノバクテリア類による抗生物質産生の詳細な分子基盤
エボラウイルス:抗エボラウイルス抗体レベルの増減
がん遺伝学:全ゲノム倍加はがん細胞の脆弱性となる
腫瘍生物学:NSDヒストンメチルトランスフェラーゼの構造と機能
腫瘍生物学:肺がんのドライバー遺伝子
構造生物学:膜の張力を強化する