Nature ハイライト
持続可能な化学:持続可能な原料から得られるリサイクル可能なプラスチック
Nature 590, 7846
ポリエチレンなどのプラスチックは、メカニカルリサイクルが可能だが、このリサイクル過程は無限に繰り返すことができない。この過程は材料性能の劣化を伴うため、より新しいポリマーを常に加える必要があり、これには化石燃料由来の反応物を用いることが多い。今回S Meckingたちは、持続可能な植物油原料から、機能的特性が高密度ポリエチレンに匹敵するポリカーボネート材料とポリエステル材料を製造する方法を報告している。これらの材料は、塩基性溶液中で容易に解重合して構成モノマーを生成でき、得られたモノマーはすぐに再重合させることができる。これは、ポリエチレン様プラスチックの持続可能な合成方法であり、循環型プラスチック経済をいかに実現できるかを示した一例である。
2021年2月18日号の Nature ハイライト
材料科学:フレキシブルなX線撮像
持続可能な化学:持続可能な原料から得られるリサイクル可能なプラスチック
気候科学:CFC-11の排出量が再び減少
植物生物学:バイオ燃料生産のためのゲノム情報資源
幹細胞:骨髄における造血の視覚的地図
微生物学:アクチノバクテリア類による抗生物質産生の詳細な分子基盤
エボラウイルス:抗エボラウイルス抗体レベルの増減
がん遺伝学:全ゲノム倍加はがん細胞の脆弱性となる
腫瘍生物学:NSDヒストンメチルトランスフェラーゼの構造と機能
腫瘍生物学:肺がんのドライバー遺伝子
構造生物学:膜の張力を強化する