Nature ハイライト
免疫学:腫瘍微小環境中の制御性T細胞に特異的な代謝チェックポイント
Nature 591, 7849
FOXP3を発現する制御性T細胞(Treg細胞)は、がんなどの疾患の重要な治療標的である。Treg細胞の除去によって迅速に腫瘍が根絶されるが、Treg細胞に異常があるマウスは、Treg細胞を介した免疫寛容が失われるため、重度の自己免疫性および炎症性の合併症を発症する。従って、Treg細胞の生物学の分野での主要な目標は、免疫恒常性を維持しながら、腫瘍でTreg細胞機能を選択的に破壊する可能性を探ることである。H Chiたちは今回、腫瘍微小環境中のTreg細胞で特異的に活性になっている代謝チェックポイントを特定し、これを標的にして腫瘍制御を改善できることを実証している。
2021年3月11日号の Nature ハイライト
天体素粒子物理学:宇宙ニュートリノの高エネルギー素粒子物理学
物理学:重力のかけら
計算科学:実時間計算機合成ホログラフィー
地球科学:大地震はどのように破壊するか
古代DNA:100万年前の古代DNA
幹細胞:マクロファージは組織修復中に筋幹細胞を手助けする
植物科学:TORキナーゼと転写調節
SARS-CoV-2:SARS-CoV-2スパイク内の切断部位は病原性に関与する
免疫学:腫瘍微小環境中の制御性T細胞に特異的な代謝チェックポイント
分子生物学:レトロトランスポゾンを制御する
構造生物学:隠されたチャネルを持つ輸送体