Nature ハイライト
分子生物学:レトロトランスポゾンを制御する
Nature 591, 7849
内在性レトロウイルス(ERV)は進化の過程で哺乳類ゲノムに組み込まれてきたが、ゲノムの完全性を損なう原因になることがあり、その生活環は何層もの監視体制によって抑制されている。今回D Bourc'hisたちは、マウスの胚性幹細胞でCRISPRを用いたスクリーニングを行い、ERV由来の転写産物が、m6A RNAメチル化によって不安定化されることを明らかにしている。METTL3(methyltransferase-like 3)–METTL14タンパク質がオーキシン依存的に分解されると、その結果としてERVのIAP(intracisternal A particle)ファミリーの存在量が増加するのである。
2021年3月11日号の Nature ハイライト
天体素粒子物理学:宇宙ニュートリノの高エネルギー素粒子物理学
物理学:重力のかけら
計算科学:実時間計算機合成ホログラフィー
地球科学:大地震はどのように破壊するか
古代DNA:100万年前の古代DNA
幹細胞:マクロファージは組織修復中に筋幹細胞を手助けする
植物科学:TORキナーゼと転写調節
SARS-CoV-2:SARS-CoV-2スパイク内の切断部位は病原性に関与する
免疫学:腫瘍微小環境中の制御性T細胞に特異的な代謝チェックポイント
分子生物学:レトロトランスポゾンを制御する
構造生物学:隠されたチャネルを持つ輸送体