Nature ハイライト
Cover Story:人間のデータ:計算社会科学によって得られる人々と社会に関する新たな展望
Nature 595, 7866
計算社会科学は、大規模なデータセットを分析して社会問題に取り組む、急成長している研究分野である。今では、デジタルデバイスによって、人々の移動、購入、社会的交流に関する大量の情報が利用可能になっている。こうした情報によって、社会の傾向を追跡し、予測を行い、判断材料をもたらす、これまでにない力が得られる。今週号のNatureでは、この成長分野の可能性と直面している課題を特集する。感染症のダイナミクスのモデリングからデータセットに存在している可能性のある偏りの評価まで、研究者たちは数々の重要な社会問題に答える大きな機会に直面しているが、それには、使用データの質とプライバシーの確保という微妙なバランスを維持することが必須である。
2021年7月8日号の Nature ハイライト
量子物理学:物質を原子1個ずつ、最大で256個までシミュレートする
物性物理学:レーザーによって形成される二次元電子状態
持続可能性:サプライチェーンの多様性が都市の食料ショックを和らげる
地球科学:流体に富む海山の沈み込みの電磁気的撮像
幹細胞:高脂肪食は薄毛の原因となる
微生物学:宿主の飢餓が病原菌を増殖させる
免疫学:ラクダ科動物ナノボディのマウスモデル
コロナウイルス:COVID-19患者におけるSARS-CoV-2誘導性の自己抗体
医学研究:熱帯熱マラリア原虫に対する化学予防ワクチン接種
がん:免疫回避におけるクロマチンのサイレンシング
構造生物学:血液脳関門を維持する