Nature ハイライト
物性物理学:レーザーによって形成される二次元電子状態
Nature 595, 7866
二次元(2D)材料によって、さまざまなエキゾチック現象の操作が可能になる。こうした現象の2つの代表的な例に、相関電子相の実現と量子ホール効果がある。2D系は一般に、層状材料を剥離したり、基板上で単層材料や数層材料を成長させたりすることによって得られる。今回W Zhangたちは、レーザーを用いて三次元材料中に2D電子状態を形成できることを実証している。より具体的には、この過渡的な2D状態は、電荷密度波材料の表面付近に形成された巨視的ドメイン壁に存在する。今回の結果は、光学的調節を用いて量子材料に2D電子状態を形成する新しい手法を提示している。
2021年7月8日号の Nature ハイライト
量子物理学:物質を原子1個ずつ、最大で256個までシミュレートする
物性物理学:レーザーによって形成される二次元電子状態
持続可能性:サプライチェーンの多様性が都市の食料ショックを和らげる
地球科学:流体に富む海山の沈み込みの電磁気的撮像
幹細胞:高脂肪食は薄毛の原因となる
微生物学:宿主の飢餓が病原菌を増殖させる
免疫学:ラクダ科動物ナノボディのマウスモデル
コロナウイルス:COVID-19患者におけるSARS-CoV-2誘導性の自己抗体
医学研究:熱帯熱マラリア原虫に対する化学予防ワクチン接種
がん:免疫回避におけるクロマチンのサイレンシング
構造生物学:血液脳関門を維持する