Nature ハイライト
地球科学:流体に富む海山の沈み込みの電磁気的撮像
Nature 595, 7866
巨大逆断層地震の抑制や促進における沈み込む地形の役割は、いまだ議論の的になっている。今回C Chesleyたちは、ニュージーランドのヒクランギ沈み込み帯北部で集められた海底の受動的電磁探査データと人工信号源電磁探査データを用いて、海山が活発に沈み込んでいる領域の電気抵抗率を絞り込んでいる。その結果、沈み込むプレート上の海山では、通常よりも多くの水の沈み込みが可能になることが明らかになった。前弧地域では、沈み込む海山の上にある、電気的構造が沈み込むプレートの海山に似た、堆積物に乏しいプレート境界も撮像された。この埋もれた海山は、突発型繰り返し地震や最近のゆっくりすべり地震に伴う地震活動と同じ場所にあり、沈み込む地形と前弧地域における流体に富む破砕帯の生成を関連付けている。
2021年7月8日号の Nature ハイライト
量子物理学:物質を原子1個ずつ、最大で256個までシミュレートする
物性物理学:レーザーによって形成される二次元電子状態
持続可能性:サプライチェーンの多様性が都市の食料ショックを和らげる
地球科学:流体に富む海山の沈み込みの電磁気的撮像
幹細胞:高脂肪食は薄毛の原因となる
微生物学:宿主の飢餓が病原菌を増殖させる
免疫学:ラクダ科動物ナノボディのマウスモデル
コロナウイルス:COVID-19患者におけるSARS-CoV-2誘導性の自己抗体
医学研究:熱帯熱マラリア原虫に対する化学予防ワクチン接種
がん:免疫回避におけるクロマチンのサイレンシング
構造生物学:血液脳関門を維持する