Nature ハイライト
材料科学:正二十面体準結晶を設計する
Nature 596, 7872
準結晶は、結晶学における謎めいた存在で、普通の結晶のような長距離秩序を示すが、空間的周期性は持たない。さまざまな対称性を持つ準結晶が、多種多様な系において発見されたり実現されたりしているが、典型的な正二十面体対称性を持つ準結晶は、これまで金属合金でしか発見されていない。今回E NoyaとJ Doyeたちは、自然に自己集合して正二十面体準結晶を形成する、方向性結合するコロイド粒子を設計できるスキームを報告している。この設計概念のカギは、全ての粒子が隣接粒子と完全に結合する必要がある、という通常の前提を緩めることである。こうして、完全に結合していなくても良いとすることによって、普通は禁制と考えられる対称性秩序が得られる。著者たちは結論として、DNAオリガミ粒子を用いてこの概念を実現できる方策を示している。
2021年8月19日号の Nature ハイライト
原子物理学:二次元に拡張された超固体
材料科学:正二十面体準結晶を設計する
材料科学:過渡的にゴム状になる高分子ガラス表面
気候科学:CO2の一時的な大気貯留の価格付けによる正味のカーボンネガティブ経済の促進
生態学:ハナバチの死亡率に対する複数のストレッサーの相乗的影響
ウィメンズ・ヘルス:子宮平滑筋腫に関連するH2A.Zローディングの減少
コロナウイルス:BNT162b2ワクチンの初回および追加免疫接種に対する免疫応答についてのシステムレベルの解析
コロナウイルス:SARS-CoV-2ワクチンBNT162b2接種後に生じる免疫応答の年齢に応じた違い
コロナウイルス:Ad26.COV2.SワクチンはSARS-CoV-2の懸念される変異株であるベータ株に対して防御を誘導する
分子生物学:BRCA1–BARD1のヌクレオソームへの結合