Nature ハイライト

材料科学:過渡的にゴム状になる高分子ガラス表面

Nature 596, 7872

携帯電話のディスプレイやOLEDテレビのスクリーンなどに用いられているような、多くの有用材料は、ガラス形成液体の最上層の運動性がバルクよりも高いからこそ作製することができる。高分子ガラスでは、こうした表面運動性の変化は、その長さスケールが、高分子鎖のサイズという第二の長さスケールと同時に存在するため複雑である。今回R Priestleyたちは、こうした長さスケールの共存によって、短鎖の高分子であっても、過渡的なゴム状表面が生じることを示している。この過渡的な界面エラストマー効果は、ナノコンポジットから薄膜まで、材料特性が界面によって支配される全ての巨大分子系に影響を及ぼすはずである。

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