Nature ハイライト
光物理学:発熱のないフロケエンジニアリング
Nature 600, 7888
材料のフロケエンジニアリングは、光による強力な時間周期的な駆動を用いて、電子バンド構造を操作することである。通常は、こうした強力な光場によって望ましくない発熱が生じ、最終的には調べている材料の不可逆的な損傷につながることがある。今回D Hsiehたちは、ファンデルワールス磁性絶縁体をその透明窓の周波数で駆動することによる、熱散逸のないフロケエンジニアリングを報告している。彼らは、この材料において、100フェムト秒の時間スケールでオンオフ比が10の、光第二高調波生成効率のスイッチングを実証した。この手法は、さまざまな絶縁体材料の電気特性、磁気特性、光学特性のコヒーレント操作に応用できる。
2021年12月9日号の Nature ハイライト
光物理学:発熱のないフロケエンジニアリング
材料科学:皮膚のような高速電子デバイス
気候科学:二酸化炭素肥沃化が緑化を増大させる
社会科学:オンラインコミュニティーの社会的次元に沿った定量化
神経科学:小脳の飽和化ネットワークの特定
神経科学:ルール破りのヒト皮質ニューロン
発生生物学:ヒトの原腸形成を垣間見る
微生物学:物理的老化過程としての細菌の持続生残性
がん:肺がんの新規発がん融合遺伝子
免疫学:抗体の成熟がDNA修復を逃れる仕組み
生化学:N-デグロン経路の分子レベルでの複雑さ