Nature ハイライト
神経科学:小脳の飽和化ネットワークの特定
Nature 600, 7888
摂食行動を調節する既知の神経回路に関しては、これまで多くの研究がなされてきた。今回J Betleyたちは、西洋社会で肥満症が蔓延しつつあることから、摂食行動に関係する可能性のある非標準的な経路を探索している。彼らは、リバーストランスレーションの手法を用い、fMRI計測の結果に基づいて、食欲障害のある被験者では食物に対する小脳の応答に違いがあることを見いだした。齧歯類でこの標的を調べたところ、前深部小脳核に、摂餌によって活性化し、活動すると摂餌量を減らすことのできるニューロン群があることが明らかになった。
2021年12月9日号の Nature ハイライト
光物理学:発熱のないフロケエンジニアリング
材料科学:皮膚のような高速電子デバイス
気候科学:二酸化炭素肥沃化が緑化を増大させる
社会科学:オンラインコミュニティーの社会的次元に沿った定量化
神経科学:小脳の飽和化ネットワークの特定
神経科学:ルール破りのヒト皮質ニューロン
発生生物学:ヒトの原腸形成を垣間見る
微生物学:物理的老化過程としての細菌の持続生残性
がん:肺がんの新規発がん融合遺伝子
免疫学:抗体の成熟がDNA修復を逃れる仕組み
生化学:N-デグロン経路の分子レベルでの複雑さ