Nature ハイライト

構造生物学:聴覚の分子基盤

Nature 600, 7889

哺乳類は非常に敏感な聴覚を持っている。これは、外有毛細胞(OHC)での電気運動性による信号増幅に依存している。外有毛細胞では、膜を挟んだ電位差が音に反応して細胞の長さの変化が促進され、この過程はタンパク質のプレスチンにより仲介されている。今回E Perozoたちは、プレスチンが電位を感知し、それに応じて周囲の膜に影響が及ぶ仕組みを構造学的に詳しく調べた。膜電位が変化すると、それに応じて非常に高密度のプレスチン集団が伸長または収縮する。著者たちはこの協調した動きがOHCの伸長/収縮につながると考えている。この過程をin situで解明するには、さらなる研究が必要だろう。

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