Nature ハイライト

再生医学:iPS細胞作りの第一段階

Nature 488, 7413

体細胞が「山中因子」により再プログラム化されて誘導多能性幹(iPS)細胞を生じる際の、初期のエピジェネティックな機構はわかっていない。今回A Abeliovichたちの研究グループは、 細胞の再プログラム化を行ってから4日目までに、2つのDNA修飾酵素Parp1とTet2が、NanogEsrrbなどの内在性の多能性遺伝子座へ動員され、これが修飾されたシトシン塩基5mCと5hmCの局所的な蓄積につながることを明らかにしている。Parp1とTet2は、別々だが重複部分もある機構によって働き、5hmC/5mC比を調節していて、この比が転写活性と相関する。これらの知見は、5hmCがエピジェネティックな再プログラム化においてさらに別の役割を持つことを示唆している。

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