Nature ハイライト
宇宙:確認された最も遠方の星形成銀河
Nature 502, 7472
ハッブル宇宙望遠鏡のデータから、ビッグバン後10億年以内の赤方偏移を持つ銀河の候補が多数得られたが、現在のところ、それらのうち距離が確定しているものは数個しかない。S Finkelsteinたちは、KECK I 望遠鏡に搭載され新たに稼働したMOSFIRE分光器を用いて、赤方偏移7.51に輝線を持ち、ビッグバン後7億年の時代のものと特定される銀河を見つけた。この銀河は、分光学的に確認された最も遠方の銀河となる。この銀河の色は、多量の金属の存在と矛盾せず、その星形成率は年に約330太陽質量と予想外に高く、天の川銀河に見られる星形成率の100倍以上である。この結果から、初期宇宙には、活発に星形成するこのような領域が、これまで予想されていたよりも多く存在する可能性が示唆される。
2013年10月24日号の Nature ハイライト
神経科学:新たな角度から昆虫忌避剤を探索
細胞:ニッチ内の位置は幹細胞の運命に重要
分子生物学:box C/D酵素が行う連続的メチル化の機構
宇宙:確認された最も遠方の星形成銀河
物性物理学:超伝導体のギャップの理解を深める
材料科学:マイクロ波耐性絶縁体
古生物学:歯の進化的起源
生理:肝臓でのエネルギー代謝の調節
医学:ヒトMX2タンパク質はHIV-1抵抗性因子である