Nature ハイライト
生理:肝臓でのエネルギー代謝の調節
Nature 502, 7472
肝臓の代謝関連遺伝子の日周性や概日性の調節が代謝恒常性維持に重要な役割を担っていることは、最近得られた証拠から示唆されているが、肝臓が全身のエネルギー基質恒常性を調節する分子基盤は明らかになっていない。中でも懸案となっているのが、肝臓の脂質生成を末梢組織のエネルギー要求量と協調させる仕組みである。今回、核内ホルモン受容体であるPPARδが、肝臓でのde novo脂質生成を調節し、循環中の脂質を介して、筋肉による脂肪利用と協調させていることが分かった。高脂肪食を与えるとこの血清脂質の周期的な産生が見られなくなるが、db/db糖尿病マウスではこの血清脂質の投与により代謝恒常性が改善される。
2013年10月24日号の Nature ハイライト
神経科学:新たな角度から昆虫忌避剤を探索
細胞:ニッチ内の位置は幹細胞の運命に重要
分子生物学:box C/D酵素が行う連続的メチル化の機構
宇宙:確認された最も遠方の星形成銀河
物性物理学:超伝導体のギャップの理解を深める
材料科学:マイクロ波耐性絶縁体
古生物学:歯の進化的起源
生理:肝臓でのエネルギー代謝の調節
医学:ヒトMX2タンパク質はHIV-1抵抗性因子である