Nature ハイライト
材料科学:電子の届く距離
Nature 554, 7690
有機半導体の電子的性能は、結晶性無機半導体より劣っている。これは、有機半導体材料に内在する静的な乱れと動的な乱れの結果であり、こうした乱れが電荷キャリアの流れを妨げる。それゆえ、S Forrestたちの今回の観測結果は意外である。彼らは、適切に設計された有機多層構造体において、単一の有機層(この例では薄いフラーレンチャネル)に閉じ込められた光学的や電気的に生成された電子が非常に長い距離にわたって拡散し得ることを示している。移動距離は数センチメートルに達することがあり、有機系でこれまで予想されていたものより数桁大きい。
2018年2月1日号の Nature ハイライト
ゲノミクス:再生するプラナリアのゲノム再解読
天文学:白色矮星のコア
材料科学:電子の届く距離
工学:さまざまな様式で移動できるロボット
有機化学:カルビン等価体を合成するための触媒的手法
古気候学:過去の気候を示す保存された花粉
人類学:アフリカを出てアジアへ
発生生物学:頭蓋顔面発生におけるRNAに関連した調節
海洋ウイルス学:海の微生物の消失要因
分子生物学:ミトコンドリアでの翻訳に葉酸が果たす役割