Nature ハイライト
発生生物学:頭蓋顔面発生におけるRNAに関連した調節
Nature 554, 7690
顔の構造の大部分は胚発生期に頭部神経堤細胞から作られており、多くの頭蓋顔面異常はこの神経堤細胞の欠陥に起因している。しかし、こうした異常の原因となる遺伝的欠陥の多くは、組織特異的でない一般的な転写や翻訳の調節因子のヘテロ接合性変異である。発生中の頭部神経堤細胞が、他の細胞よりもこれらの変異に対する感受性が高い理由はよく分かっていない。今回J Wysockaたちは、トリーチャー・コリンズ症候群に関連した変異が、リボソーム生合成に関わるRNAヘリカーゼの核内局在化を乱し、この影響が頭部神経堤細胞特異的に起こることを示している。このタンパク質の再局在化過程はp53の活性化を伴い、リボソームの生合成を低下させ、頭蓋顔面の欠陥を引き起こす。
2018年2月1日号の Nature ハイライト
ゲノミクス:再生するプラナリアのゲノム再解読
天文学:白色矮星のコア
材料科学:電子の届く距離
工学:さまざまな様式で移動できるロボット
有機化学:カルビン等価体を合成するための触媒的手法
古気候学:過去の気候を示す保存された花粉
人類学:アフリカを出てアジアへ
発生生物学:頭蓋顔面発生におけるRNAに関連した調節
海洋ウイルス学:海の微生物の消失要因
分子生物学:ミトコンドリアでの翻訳に葉酸が果たす役割