Nature ハイライト
ナノテクノロジー:脳に着想を得た光コンピューティング
Nature 569, 7755
研究者たちは、機械に学習能力を持たせるために、脳から着想を得ている。例えば、深層学習などのソフトウエアベースの脳型コンピューティングの実装が、現在、画像処理や音声認識などの計算タスクの基礎となっている。しかし、脳内とは異なり、コンピューティング・ハードウエア・アーキテクチャーでは、記憶機能と処理機能が分かれているため、そうした計算を迅速に低消費エネルギーで実行することは困難である。今回W Perniceたちは、「教師あり学習」と「教師なし学習」が可能な全光フォトニック・ニューラルネットワーク・アーキテクチャーを実証している。そうしたフォトニック神経シナプスネットワークは、高速で帯域幅が広いので、光通信や視覚データの直接処理に魅力的である。
2019年5月9日号の Nature ハイライト
核物理学:固体キセノン中のバリウム原子を見つける
ナノテクノロジー:脳に着想を得た光コンピューティング
地球水文学:人為的な河川系の改変によって劇的に減少した自由に流れる河川の数
幹細胞:骨髄環境を単一細胞レベルで特徴付ける
神経科学:熱産生脂肪組織の神経支配機構
電池:グラファイトインターカレーションカソードの大容量化
肥満:農村部と都市部での肥満の比較
分子生物学:液–液相分離の制御因子
がん:乳がんにおいて細胞極性とがん代謝を結び付ける
分子神経科学:プロトカドヘリンを介したニューロンの自己認識機構
構造生物学:分子レベルでの不眠症治療薬の設計