Nature ハイライト
分子神経科学:プロトカドヘリンを介したニューロンの自己認識機構
Nature 569, 7755
発生中のニューロンは、自己とシナプスを形成してはならない。これは脊椎動物ではプロトカドヘリンを介して起こる識別過程であるが、自己と非自己の認識を確実にする分子機構については、まだ明らかになっていない。L Shapiroたちは今回、X線結晶学とクライオ(極低温)電子断層撮影法により、一次元的なジッパー様の格子構造を明らかにしている。この構造は、単一アイソフォームのプロトカドヘリンの自己を認識する全長エクトドメイン間でシスとトランスの相互作用が交互に連なって形成される。このような線形の集合体は、プロトカドヘリンを介した自己対非自己のニューロン識別のアイソフォームミスマッチ鎖停止モデルで予測されていたものである。
2019年5月9日号の Nature ハイライト
核物理学:固体キセノン中のバリウム原子を見つける
ナノテクノロジー:脳に着想を得た光コンピューティング
地球水文学:人為的な河川系の改変によって劇的に減少した自由に流れる河川の数
幹細胞:骨髄環境を単一細胞レベルで特徴付ける
神経科学:熱産生脂肪組織の神経支配機構
電池:グラファイトインターカレーションカソードの大容量化
肥満:農村部と都市部での肥満の比較
分子生物学:液–液相分離の制御因子
がん:乳がんにおいて細胞極性とがん代謝を結び付ける
分子神経科学:プロトカドヘリンを介したニューロンの自己認識機構
構造生物学:分子レベルでの不眠症治療薬の設計