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分子生物学:DNAの損傷がヌクレオソームをこっそり滑らせる

Nature 571, 7763

真核生物では、DNAがヒストンタンパク質八量体の周りに巻き付いてヌクレオソームを形成することによって、その凝縮が円滑に進み、安定性が高まる。DNAの損傷はゲノムのあらゆる場所に起こるが、DNAがヌクレオソーム構造中にある場合に、修復タンパク質が損傷部位を認識して接近する仕組みは不明である。N Thomäたちは今回、DNA修復因子であるUV損傷DNA結合タンパク質(UV-DDB)について、さまざまなDNA損傷に結合した場合の構造を解明した。それによって、「外側」に面した損傷はヌクレオソームをゆがめることなく容易に認識されるが、ヒストン側に向いた損傷の場合はヌクレオソームの位置を並行移動によってずらし、損傷を露出させてから結合することが分かった。

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